4.分詞
英文法講座の4回目は、分詞を取り上げます。
<1.分詞の概要>
現在分詞:動詞にingをつけ、進行形に主に用いられる
過去分詞:動詞にedをつけ、完了形と受動態に主に用いられる
その他、単独または、句となって形容詞とほぼ同じ役割を果たす
<2.基本用法>
①保護的な役割
He is known to everybody.(受動態の形)
→be known to ~:~に知られている
The top of the mountain is covered with snow.(受動態の形)
=Somebody cover the top of maountain with snow.(能動態で書き換えられる)
→cover O with ~:Oを~で覆う
be+過去分詞+前置詞の形は大方、能動態で書き換えられるので、
この関係を知っていればいろいな英文のパターンを覚えることができます。
例えば、目的語 be blessed with ~→主語 bless 目的語 with ~
この2つの例文は、形容詞に近い役割をしています。
②名詞を修飾
The sleeping girl is my sister.(寝ている少女)
I want a washed shirt.(洗濯されたシャツ)
<3.後置修飾>
英語特有の表現法で、とても重要項目の一つです。
The boy sitting on the bench is my brother.
=The boy who sits on the bench is my brother.
I want a shirt washed and pressed by a laundryman.
=I want a shirt which is washed and pressed by a landryman.
このように、後置修飾の分詞とその前の名詞の間には関係代名詞が省略されると考えてもよいです。
では、ここで次の英文を読んで意味を考えてみましょう。
I saw a train jammed with people.
この文には2通りの解釈があります。
・jammedを後置修飾の過去分詞として、SVOの文型
・jammedをtrainの補語と考えて、SVOCの文型
この場合は文脈から判断となります。
まあ、多くの場合は、SVOCと判断した方が自然な文となることが多いです。
<4.have+目的語+過去分詞(擬似受動態)>
①[目的語]を~してもらう/[目的語]を~させる
I had my shoes shinned.
O p.p.
I had my hair cut yesterday.
O p.p.
②[目的語]を~される(被害を表すことが多い)
I had my purse stolen on the bus.
O p.p
ここで次の2つの英文を読んで意味を考えてみましょう。
・I had my baggage carried by a porter.
・I had a porter carry my baggage.
最初の文は、目的語と目的格補語(過去分詞)の関係は受け身の関係
2番目の文は、目的語と目的格補語(原形動詞)の関係は能動の関係
であることを確認しておきましょう。
<5.動名詞と現在分詞の見極め方>
形の上では、現在分詞と動名詞は同じですので、どうやって見極めるのかを説明します。
次の文をまず、読んでみましょう。
I will tell you the story of a poor man becoming rich.
becomingは、動名詞でしょうか?それとも、現在分詞でしょうか?
動名詞であれば、the story以下を訳すと、「貧しい男が金持ちになるという話」になり、
現在分詞であれば、「お金持ちになる貧しい男の話」となります。
ここで、どっちが日本語としてしっくりくるかで判断をします。
この場合は、動名詞で訳すると日本語がしっくりきます。
復習ですが、a poor manは、becomingの意味上の主語となっていることを確認しておきましょう。
動名詞か現在分詞かは、確率的には50:50です。
この例文は、もともと、
I will tell you the story that a poor man becomes rich.
のthat以下をofを使った句で書き換えた文です。
(補足)
thatは、名詞節で同格のthat
ofは、同格のof